立てば土佐犬

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イニシェリン島の精霊を観た

イニシェリン島の精霊を観た
面白かった!

「全然調べてないや、ミュージカル映画だっけ」と思いながら行ったら大間違いだった。
「主演、コリンファレルみたいな眉と顔立ちのおじさんだな」と思ってたらコリンファレルだった。コリンファレルみたいな顔の俳優はコリンファレルだよ。

ジャンル的には好みではなくて、事前に知ってたら恐らく行かない作品だった。
けど面白かったし、何せ考えさせてくる作品だったので、今後折りにつけ思い出すんだろうね。

犬が無事で本当に良かった。
犬が死ぬとそこで思考が停止するので…。
犬の信頼を誰も裏切らなかったのは大変良かった。皆動物の信頼だけは裏切るんじゃないぞ。代わりに?ドミニクとジェニーが死んでしまったが…。

ドミニクは自殺ってこと?
とすると、妹が島を出るときのピンぼけ人影はドミニクだった?いや、コルムかと思ってたからさ…。
好きな女が去り、信頼出来る男に失望し、ドミニクが静かに現実と未来に絶望したのだ…。
あ、遺体引き寄せ棒もドミニクが拾ってた奴か…。
使い道への皮肉か、ドミニクが置いておいたんですよって話なのか。
犬が無事で本当に良かった。

あの島が持つ田舎の厭らしさについて、本気出せばもっといくらでも描写できるのを、ある程度自制してるんだろうな。それはメインではないので。
コルムの「お前つまんないから友達やめる」はフィクションでは余り主人公が食らわない理由なのに、現実では身に覚えがある感情なんで虚をつかれた思い。
「今日もパードリックのつまらん話聞いて1日終わっちゃったな。昨日もだったし、明日もなんだろうな…」てなったんだろうな。

それでも接し方や伝え方一つでこうはならなかったと思うので、コルムが思うほどコルムが悪くないわけではないんだよ。
失礼でしょと言っていた妹が結局正しい。
穏便なフェードアウトが出来なかったのはコルムの傲慢のように思うし、パードリックが鈍感で気のいい暇人だったから失敗した可能性も見えるし、何せ閉鎖社会だしな…という角度での納得もある。コルムが人間関係仕切り直したところで、行く先は同じパブしかないのよ。

コルムの指を落とすという脅迫は音楽という当初の動機から逸脱してる上、「お前のせいで俺が傷つきます、あーあ!」という子供じみたやり口で、それでも最初は覚悟の表明であったのが、最終的に意固地の形に行き着いて、あ~嫌だ嫌だ。
コルムは1本切った時点で引っ込みがつかなくなったんだろうな。だって「仲直りしました!いや~指なんだったんだろうねw」って思いたくないもんな。いや自身の退路を断つためでもあったんか。けどお前は退路を断ってどこに進むんだ。
血みどろの手振り回してセッションしてた音大生達は多分もう来店しないと思うぞ。コルムは指を切るくらいならお引っ越ししな!?と思う。
けどそうしないのは「何でつまらん奴のために俺が引っ越すんだ?」だと思うんだよな。
彼の暴走は「けど俺が悪いんじゃない。俺は全部ちゃんと伝えた。」に支えられていたように思う。いや指を切るな。
そうか、「だからって指を切るな」とか「人んちに火をつけるな」と当たり前のことをいってくれる人はもういないのだ…。

ラストの二人はどう捉えようかな。「あいこだ」「まだだろ💢」のやり取りに争いは終わらないな、と暗い気持ちになるけど、言葉とは裏腹に憑き物が落ちたようにも思う。
(そしてコルム君はもうどこにでも行ける立場になった)
そして「犬の世話をありがとう」「anytime!」のやりとりはかつての彼らの気安さや優しさを思わせる。
これはそういう希望なのかな、けど、消えてしまったものの最後の名残なのかもしれない。fmm~っ

犬が無事で本当に良かった。▲閉▲

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